東京湾第三海堡遺構:追浜展示施設

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観測所、砲台砲測庫海中から引き上げられた探照灯、観測所、砲台砲測庫が展示されている。

足かけ30年の歳月をかけて、39mの海底に建設された。世界的にも類を見ない難工事であり、視察したドイツのレンネ少佐は「無謀」だと評した。
途中では日露戦争があり、ひとまずロシアの脅威は緩和されたはずだ。それでも延々と建設を続行したのを狂気の沙汰ととらえるべきか、あるいはやはり東京湾に攻め込まれることは大きな脅威であり続けたことによる事業ととらえるべきかは、判断が付かない。
事業の評価はともかくとして、完成からわずか2年で発生した関東大震災により沈下し、使い物にならなくなってしまった。
それからおよそ80年を経た2000年~2007年にかけ、水没していた海堡の撤去工事が始まり、引き上げられた施設が展示されている。
ほとんど実用の役には立たなかった施設だと言わざるを得ないが、経験・技術の蓄積といった面での貢献は非常に大きいと思われる。
遺構はフェンスで囲まれていて、内部を見学できるのは毎月第1日曜日(1月は第2)に限られる。
なお、引き上げられた遺構のうち、大型兵舎はここではなく「うみかぜ公園」に展示されている。

砲台砲測庫。砲台砲測庫
砲台砲測庫内部
観測所内部。
観測所内部
コンクリートの継ぎ目も丁寧に処理されている。
観測所天井
探照灯施設。探照灯
砲台砲測庫と探照灯
ここにサーチライトが設置されていた。探照灯台座

隣接してコインパーキングがある。道路の向かいの横須賀リサイクルプラザ<アイクル>には駐車場もあるが、来館者専用駐車場ということになっているので海堡見学に利用するのは微妙かもしれない(釣り客は構わず駐車しているようだが)。また、近隣の道路は日曜・休日の9:00~21:00なら駐車禁止ではない(見学日は日曜日だ。つまり、そういうことだ)。日曜・休日は駐車禁止対象外