横着園芸

キュウリ

日よけになる

日よけ兼用で採算性確保!

実を食べることだけを考えると、採算性がよいとはいえない。収支均衡がせいぜいだろう。

キュウリは旬になるとスーパーで3本99円ぐらいで投げ売りされることもしばしばだ。いっぽう、キュウリを家庭菜園で育てるとなると、苗やタネの費用のほかに用土や肥料、支柱、ネット、プランター、苦土石灰など、さまざまなコストがかかる。

しかし、キュウリは日よけとしても利用できる。節約できるエアコンの電気代を考えると、十分にペイするだろう。

病気にかかりやすいから病害虫に強い接ぎ木苗がお勧めだ。接ぎ木苗は連作障害にも強いぞ。

実生(種からそのまま育てたもの)の苗なら68円ぐらいで売られていることも多いが、接ぎ木の苗は198円程度する。しかし、病気に対する強さのほか収穫量や生育の良さを考えると、十分に元は取れる。

6月ぐらいになると接ぎ木の苗も投げ売りが始まるから、苗を安く買いたいなら遅めに購入してもいい。6月スタートでも7、8月には十分日よけになるぞ。

育て方

土と肥料

土そのものは安い園芸用土で十分だ。ただ、苗を植え付ける土には苦土石灰をまぶしておくことが不可欠になる(消石灰でもかまわないが苦土石灰のほうが使いやすい)。苦土石灰を入れてからは植え付けまで2週間ぐらい土を寝かせたいところだが、晴天が続いていれば1週間でもとくに問題はなかろう。

実を充実させたければ肥料も必要だ。普通は油かすでいい。油かす大さじ1杯程度を毎週な。面倒くさければ粒状の固形油かすも便利だぞ。ただ、固形油かすは普通の油かすに比べると、効き始めるまでに時間がかかる。1週間ぐらいのタイムラグがあると思っていただきたい。

先走って肥料を投入するのは絶対にやめろ。肥料をやるのはつぼみが付いてからだ。

摘芯・摘果

葉っぱが20枚ぐらいになったら、伸びた苗の先っちょを切る。そうするとわき芽が枝分かれして株が充実する。

一度にたくさんの実が付いたら、躊躇せずに小さな実は取り払う。摘果という。1カ所につき実は1本に抑制することが大事だ。また、夏の早い時期に曲がったキュウリばかりになってしまった場合、いったんすべての実を取ってしまえ。もうダメかもしれないが、株が勢いを取り戻して新たにまっすぐな実が付くようになるかもしれない。

支柱とネット

つるをはわせる支柱やネットの設置は条件に合わせて各自工夫してほしい。日よけにはなるが雨戸を閉められないとか、間抜けな事態にならないように気をつけろ。

曲がったキュウリは冷蔵庫のスペースを無駄に消費する。冷蔵庫を買い替えるようになっては本末転倒だから、できるだけ実がまっすぐ下に伸びるように支柱やネットを設置したい。

少々目障りだが、一度設置した支柱やネットは何年も使えるぞ。それだけに、最初に設置するときは手戻りがないように熟慮を重ねるべきであろう。

巨大化したキュウリ。意外なところに果実が隠れているから、監視を怠るな。ここまででかくなると用途が限られるぞ。

水やり

乾燥は苦手だから、株もとが乾かないように工夫する。真夏の水やりは朝夕必要になる。

害虫

カメムシにやられることがある。見つけ次第使い古しの割りばしで捕殺。入手できれば株もとにペニーロイヤルミントをはわせておくと、乾燥防止にもなって都合がいい。

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