エノシマニア

霧の相模湾

2016年11月20日の朝、相模湾は霧に包まれた。その日、丹沢山系の山から江の島を見下ろした。

朝6:57。標高550mの菜の花台から三浦半島・房総半島の山並みを見渡す。江の島は手前の稜線の向こう側に見えるはずだ。しかし、霧の下に隠れてしまっている。

普段、晴れた日にはこのように江の島が見える。上の写真と稜線を重ね合わせると、雲の下のどのあたりに隠れているのか想像がつく。

標高のある山のほうに霧はかかっていなかった。西側の視界は良好で、今まで来たときと比較しても、富士山の眺めは悪くはなかった。

この日は札掛から長尾尾根を登った。長尾尾根の1000m前後までは針葉樹の植林で見通しがきかないが、以降はブナ林が残る。そして尾根の標高1240m付近には、大山の肩越しに江の島を見渡せるポイントがある。

このとき9:58。まだ霧はかかっているようだ。三浦半島、房総半島が霧の間に重なっているのも面白い。東京湾も視界は悪そうだ。

標高1340mの新大日で折り返した。
あと3、40分登れば塔ノ岳(1491m)で、晴れていれば眺めのよい山だ。しかし、私は塔ノ岳の神様にとことん嫌われまくっている。私が塔ノ岳に近づくと、ほぼ間違いなく晴れた空にも雲が立ちこめる。

ほらね、雲がかかってきた。富士山は新大日から塔ノ岳と同じ方向のやや南側に見える。これ以上塔ノ岳に近づくと雲はもっと濃くなってしまうだろう。せっかくやってきたほかの登山者の皆さまに「塔ノ岳の疫病神」がご迷惑をおかけするのは忍びない。だから新大日で帰ることにしたのである。
さっさと下りて秦野あたりで野菜を買いたいっていうのもあったが。


10:31、新大日から相模湾、三浦半島を眺める。江の島あたりの霧はほぼ消えたようだが、海の上はまだだ。

モバイルバージョンを終了