東京湾の春霞 葛西 暢人 7年前 春先、海の水温が低いときに暖かい空気が流れ込むと、見られる景色だ。海があり、霧がかかり、その上に房総半島の山並みが顔を出す。 城ヶ島の安房崎から3月の日、鋸山のほうを見る。こちら側は比較的晴れていたが、房総半島側は海面近くに霧がかかった海霧になっていたのかもしれない。房総半島でいちばん高い山は標高408mの愛宕山である。わずかな標高差のなかに、変化が詰め込まれている。