手っ取り早く蛭ヶ岳に登る

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やっぱり蛭ヶ岳に行ってみたいという方は多いですね。しかしながら、弊サイトでご紹介しているほかのスポットに比べて到達難易度は高い。そこで、手っ取り早く蛭ヶ岳に行く方法をまとめておきます。

結論

  • 相模原市緑区青根、釜立林道のゲート(黍殻山登山口駐車場、標高500m)までクルマで行き、そこから登る。クルマがなければレンタカー。
  • 免許がなければ最初から山小屋に泊まる計画にするのが無難だろう。登山口近くまで行くバスの本数は目を疑うほど少なく、時間帯も限られる。
  • 極力早い時間に登山を開始する。灯火がなくても日の出の30分ぐらい前から行動可能(市民薄明)。青根からのコースは北斜面で日が差すのは遅いが、最初の30分程度は林道である。
  • ヘッドライトを使用する前提なら、林道ゲート出発は日の出の1時間近く前に計画して時間を稼ぐこともできる。
  • 秋冬は日が短く条件が過酷になる。秋冬の初挑戦はオススメできない。
  • 冬は積雪もあり得る。雪の山に慣れていない限り、積もってしまったら春を待つしかない。

例によって結論が先に書いてあるから、ワタクシの文章はつまらないね。

経路は単純往復がいい。同じ経路を往復する山歩き、いわゆるピストンは嫌われがちだ。でも、行きと帰りでは歩く向きも変わるし時間も変わる。見える景色はぜんぜん違う。
初心者にはなおさら向く。なぜなら、道に迷いやすい下りが知った道だからだ。そして、知らない道は遠く感じる、知っている道は近く感じるっていうことがある。こういう安心感はケガや遭難を防ぐ。

ほかのコースがダメな理由

  • 南側の大倉あたりから塔ノ岳―丹沢山―蛭ヶ岳を登るコースは距離が長すぎる。
  • 西側の西丹沢ビジターセンターから檜洞丸―蛭ヶ岳を登るコースはアップダウンが激しく危険な箇所もある。
  • そのほかにも経路はあるが、一般的な登山道ではない。

相変わらず結論が出ていることに対する説明は素っ気ないですね。

手順

  1. 地図は『山と高原地図アプリ』をGPS機能付きのスマートフォンもしくはタブレット端末に入れる。そのうえで、「丹沢」の地図500円也も購入して入れておく。これで誰でも現在地や標高が分かる。紙の地図を絶対視する意見もままあるが、初心者が紙の地図と方位磁石を使いこなせるようになるまでには相当な訓練が必要である。
  2. 軽登山靴、バッグ、登山杖は必須。どこまで続けるか分からない趣味なので、とりあえずは手ごろな道具でOK。私はこんな道具を使っている。
  3. 大山に登り阿夫利神社で安全を祈願。
  4. 塔ノ岳に登り、蛭ヶ岳の山容を確認。これらのプロセスにより、基礎体力をつくり道具に慣れる。

釜立沢林道林道ゲートまで

国道413号線からのルートがいくぶん分かりにくいので、YouTubeに動画を掲載しておいた。


ゲート直前を右に入ったスペースには4、5台駐車可能。お行儀よく止めること。ゲート手前の路肩にもいくらか駐車可能な余地あり。
駐車スペースはもちろん舗装されておらず、路面はガタガタである。最低地上高の低い車やオーバーハングの長い車は手前のほうのスペースで妥協するしかない。
駐車スペース
途中の道路は狭いので大きなクルマで来てはいけません。狭い道路で難儀したり最後の空きスペースに停められなかったりで本人も大変だし、すれ違いで相手を待たせたり無駄に駐車場所を食ったりで、他人にも迷惑をかける。
訪れる人が少ない山に来ている人は軽のワゴンやバンが多いんだな。というか、軽バン欲しい!

歩くコース

林道はゲートの先もしばらく続いている。並行して登山道がある区間もあるが、できる限り林道を歩くのがよい。手っ取り早く距離も高度も稼げる。極力林道を選ぶことで、夏場はヤマビルの被害を防ぐ効果も期待できる。
ガイドでは下りの時間は登りよりも大幅に短く案内されているが、登りと同程度の時間を見込んでおくべきだ。初心者は下りに手間取りがちだし、帰り道は疲れているから休憩を多めにとるほうがよい。

コース概要

釜立沢林道ゲート(標高約500m)
1.7km
林道終点(標高約800m)
1.2km
青根分岐(標高約1210m)
1.9km
姫次(標高約1420m)
3.2km(途中で標高1320mぐらいまで下る)
蛭ヶ岳(標高1673m)

経路

釜立沢林道ゲート。
林道ゲート
蛭ヶ岳まで8km。登って、下って、また登る。
林道ゲートの指導標
最初は林道を歩く。退屈だが簡単に距離と標高を稼げる。
植林の中に林道が続く
林道ゲートから歩き始め15分ぐらいで「八丁坂ノ頭」への分岐があるが、そのまま「青根分岐」方面へ林道を進む。
「八丁坂ノ頭」への分岐
「八丁坂ノ頭」への指導標
30分弱で山小屋関係のクルマが駐車してあるスペースに到着。
山小屋関係者の駐車スペース
そのすぐ先で登山道が左(というか直進方向)に分岐する。しかしここでは右にヘアピンカーブする林道を進む。ここで登山道を選んでもよいが、景色がいいわけでもなく退屈なので、楽ちんな林道を勧める。
登山道分岐のヘアピンカーブ
登山道への指導標
再びゲートがあり林道は封鎖されているが、歩きなら右側を通り抜けられる。
林道最終ゲート
歩き始めのゲートから40分程度で林道終点に到着。左側から先ほど別れた登山道が合流する。
林道終点
右側に管理用モノレールの小屋があり、その先から登山道に入る。木に巻かれたリボンを追いながら進む。
登山道入口
林道終点(標高800m)から10分弱で大規模な堰堤を越える。階段もあり簡単にクリアできる。
堰堤を越える階段
その先は急な登り。このコースはジグザグに標高を稼ぎながら短距離で一気に登る。大変だ。しかし、急な区間の距離は短くて、堰堤から稜線の青根分岐まで初心者でもがんばれば1時間。
堰堤を過ぎてからの登り
急坂を登り切ると青根分岐(標高1210m)。ここで稜線に出る。ここから10分弱の黍殻山避難小屋にはトイレもある。もっとも、若干下って帰りは登ってこなければならないので、男女問わず、そんなの面倒臭いという意見が多い。
登り切り青根分岐
青根分岐の指導標
青根分岐から姫次までは、なだらかな登りで快適な道のり。迷うこともない。途中では目指す蛭ヶ岳が見えてくる。
蛭ヶ岳が見える
姫次の少し手前で東海自然歩道最高地点(標高1433m)を通過。
東海自然歩道最高地点
姫次では富士山や蛭ヶ岳が見える。ここで疲れ果ててしまったようなら、蛭ヶ岳はあきらめて引き返す。富士山方面の眺めは姫次でも十分だ。
姫次に到着
姫次からの富士山
姫次(標高1420m)から蛭ヶ岳までは小刻みなアップダウンが多い。全体としては、いったん1320mぐらいまで下り、それから1673mの蛭ヶ岳を目指せという意地悪な経路である。林の中でいくぶん見通しがきかないところがあるので、テープを追いながら進む。
最後の登りでは長い長い長い階段が待ち構えている。しかし、新緑・紅葉の季節の景色はとてもよい。
長い階段が待ち構えている