相変わらず塔ノ岳山頂からの江の島撮影には失敗し続けているが、塔ノ岳への途中にも江の島が見えるポイントがたくさんある。
塔ノ岳へクルマで行く場合の最短経路になる天神尾根は、『山と高原地図』では点線で描かれている。登山道が荒れていたり、分かりづらかったりで、初心者には要注意とされているコースである。
天神尾根は登りならテープが巻かれているのに注目しながら、尾根をなぞっていけばいいので迷う心配はあまりない。しかし、どの踏み跡をたどるべきか、初心者には判断が難しいところが少なからずある。多少は外しても大きな段差を乗り越える必要が生じるだけで、遭難したりはしないだろうけれど。
駐車スペースがある標高570mの戸沢出合から、塔ノ岳へのメジャールートである大倉尾根と合流する1120mの地点まで、直線距離は1kmに達しない程度しかない。最短距離で標高を稼ぐために、急な登りが続く。
『山と高原地図』で実線で描かれている主要なコースなら、初心者でも書かれている時間の5割増しぐらいで考えておけばよいが、点線ルートは査定が甘い傾向がある。調査が行き届いていないのかもしれない。天神尾根の下りは45分とされているが、初心者がこの時間で下りるのは絶対無理だ。下りで使うのは危なっかしい。
大倉尾根との合流地点にはこんな看板が転がっている。かつてはもう少し登山道の状態が良くて、この時間で下りられたのかもしれない。
10月下旬のこの日は登り始めていきなり鹿が出た。上に逃げていく鹿と遭遇した場合、やつらが蹴っ飛ばした石の直撃を食らわないよう注意が必要だ。
最初の写真を撮影した標高945mの地点をはじめ、尾根上に江の島が見えるポイントはいくつかある。