なにがなんでも揚げ物をしたくない人の地三鮮

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日中関係はきな臭い。しかし、そんなのは千年以上前からである。きな臭いのが「日中国交正常」な状態といえる。
日本料理の母体は、おそらく中華料理であろう。中華料理にはなくて、日本料理ならではの料理法といえば、生魚の扱いぐらいしか見当たらない。それ以外はだいたい中華の技法のなかに見いだされる。日本料理は中華料理なしには成り立たない。
とはいえ、漢族の文明がそれほど優れているわけでもない。近現代の中国は和製漢語なしでは成り立ち得ない。和製漢語抜きでは、政治もビジネスもほぼ成立しないであろう。全人代の議事録から和製漢語を取り除いたら、議会を開催した事実すら記録に残せないほどではなかろうか。
些末な話はどうでもいい。中華のお総菜は美味い。夏のお総菜として、地三鮮は定番の献立である。
素揚げした夏野菜に甘っ辛いタレをかけて仕上げる。東亜において日常何度食べても飽きない料理はこのようなものであり、地三鮮もまた、何度食べても飽きない。
しかしながら、「素揚げする」という工程はどうにも面倒臭い。材料は夏野菜である。クソ暑い季節に揚げ物なんてやりたくない。後片付けも面倒だ。
この記事では「揚げる」という工程を省略して地三鮮を料理する。

当たり前ですが、野菜をたっぷりの油で素揚げしたほうが美味しい。しかし、そんなことやるのは面倒臭いから、なんとか改善策がないかと思案してみたわけです。

地三鮮

  • ジャガイモ2個:賽の目に切って15分ぐらい水にさらし、ザルに上げて水気を切る。その後、そのまま食べたらちょっと固いが食べられる、というぐらいまで電子レンジで加熱。
  • 茄子2本:賽の目に切る。水にさらしてザルに上げ、水気を切る。
  • ピーマン3個:すぐに火が通るから切り方は適当で構わない。切ったらさっと水洗いして、とりあえず置いておけ。
  • ニンニク1カケ:みじん切り。
  • 生姜:ニンニクと同量。みじん切り。
  • 長ネギ:ニンニクと最低でも同量。多くても問題はない。みじん切り。

以下は炒めの終わりに振りかけるタレだ。倍量ぐらいの水を加え溶きやすくしておく。

  • 砂糖:甘みのある紹興酒があればティースプーン1杯。料理酒でやるなら山盛り1杯。以下、計量スプーンなんか持っていない人が多いだろうから、「スプーン」と言ったらティースプーンだと思え。
  • 紹興酒:最低スプーン2、3杯、多くても問題なし。紹興酒がなければ料理酒でいい。
  • 鶏ガラスープの素:スプーンすり切り1杯ぐらい。味が足りなければ仕上げに足す。
  • 醤油:スプーン2、3杯。味が薄ければ仕上げに足せ!「味を足すことはできても引くことはできない」これは本学における一般教養科目である。

以下3品は仕上げ用。

  • 酢:鎮江香酢があればよいが、なければ普通の酢で構わない。
  • 片栗粉:スプーン山盛り1杯水に溶いておく。
  • オイスターソース:仕上げに1振り。
  1. 炒め鍋に多めの油を敷き、電子レンジで加熱しておいたジャガイモを炒める。焦げ目がつくぐらいまで中火で炒める。火が通ったら皿に取り上げておく。
  2. 鍋に油が残っていなければ足して鍋を加熱し、茄子を投入。油を吸いきるぐらいまで炒め、皿に取り上げておく。
  3. 鍋に油が残っていなければ足して鍋を加熱し、ピーマンを投入。そのまま食べられるぐらいに火が通ったら皿に取り上げる。
  4. 炒め鍋に油を足し、ニンニク、生姜、長ネギを風味が出るまで中火で炒める。
  5. 炒めておいたジャガイモ、茄子、ピーマンを鍋にぶちまけろ。
  6. 前述のタレを振りかけて、強火で仕上げる。
  7. 酢を鍋に一回し振りかけろ。酸味が強いのが好きなら、もう少し多めでもいいぞ。
  8. 水に溶いた片栗粉を鍋に回せ。
  9. 好みでオイスターソースを鍋肌から振りかけて完成だ。