丹沢山堂平

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アクセス難度
装備:トレッキング
道路:山岳路、狭小区間
交通機関:なし
行動:60/100(登山道、急峻、ヤマビル注意、クマ注意、徒歩4時間以上)

堂平からブナ林を下る丹沢山への往路は塩水橋から天王寺峠を経由して天王寺尾根を登った。復路は丹沢山山頂の少し手前で分岐し、堂平どうだいらへ下るコースをたどり、神奈川県道70号秦野清川線の塩水橋に戻る。
天王寺峠経由のコースよりもブナ林は充実していて、「かながわの美林50選」に選ばれている「丹沢堂平のブナ林」を通る。
堂平経由の下りは北側のコースである。

丹沢山を下り始めたらガスが濃くなってきた。雨こそ降らなかったが天気は目まぐるしく変わり、途中あちこちで晴れ間が出るのを待ちながら、塩水橋まで4時間近くかけて下った。このぐらいの時間を見ておけば、山歩きは初心者でもなんとかなるだろう。
危険なのは山頂直下にある写真の鎖場ぐらいだ。ブナ林を下り塩水林道まで出てしまえば、あとは舗装路になる。日の短い秋冬には、万が一下山途中で日没を迎えてしまった場合に備えてヘッドライトを持参すべし。
ガスのなかクサリで下る

丹沢山への往路で使った道との分岐。ここでは晴れてくれた。往路は右のほう、天王寺峠から上ってきて、今度は左のほうの堂平へ下りていく。
天王寺峠方面からの道との分岐点

「堂平」っていう地名の由来はなんだろう。
林の中の指導標

全体としては樹林の中を歩く区間が多い。階段が整備されたところもいくらかあるが、北斜面なので湿気が抜けない。階段のほうがかえって滑りやすかったりすることもあるので注意(経験者は語る)。
階段が整備されたところもある

分岐では晴れていたが、雲が立ち上ってきた。山の表情は豊かである。
雲の中を歩くこともある

丹沢山から堂平へ下るコースのティピカルな風景。またガスってきた。
ブナ林霧の中

この落ち葉がスポンジのように水を蓄えているのだろう。
落葉

ときどき晴れ間も出る。上を見よう。ガスっているのもまた趣がある、というのは負け惜しみだ。やっぱり、空は晴れているに越したことはない。
ブナ林越しの空

途中の景色は単調といえば単調なのかもしれない。標高によって変わる色づきを楽しめるのは秋の登山者の特権だ。
標高により色づき具合が変わる

林道に近づいていく。
林道に近づく指導標

途中にはこんな構造物がある。
索道から登山道を防護する

上空を通る林業用の索道から登山道を防護する設備だ。この索道に搬器を取り付けて登れたら、楽ちんだろうな。でも高くて怖いか。
林業用の索道

索道は県営だそうだ。そのほかモノレールが設置されているところもある。
索道や治山工事の案内図

こんな堰堤の直下を通る。あの岩、どこから来たんだろう。
堰堤に巨岩が引っかかっている

標高1050m前後に、「かながわの美林50選」の標柱が建つ。
ブナ林が充実しているあたりには標柱

標柱のあたりには最も充実したブナ林が残されているが、立ち入りは禁止されている。植生保護のためには仕方ない。
ブナ林の核心

塩水林道の登山口まで下りてきた。山歩き初心者の場合、「丹沢山1時間20分」ではたどり着けないが。
塩水林道の登山口

塩水林道と登山道が出会うあたりには、雨量観測施設がある。建物の横から近道して下りる経路もあるようだが、林道を歩いたほうが安全だ。塩水橋までは5km。ちゃっちゃか歩けば1時間ちょっとで県道の塩水橋に戻れる。
雨量観測施設がある

塩水林道は舗装されていて、楽な道のりだ。左側はさっきくぐった索道の起点。
林道を下る。索道の起点がある。

林道歩きだって、捨てたもんじゃない。標高が変わると景色も変わる、秋を楽しめる。
落ち葉と落石の塩水林道
塩水林道を下る

森が蓄えている水が林道沿いの沢にも流れ落ちている。
沢が流れ込む