「人里離れた」場所ではないが、写真に収めるのが大変だ。水位が高くなる冬場には水没してしまい、ダムの全貌は見えなくなってしまう。さらに、展望がきくはずの県道515号線は土砂崩れによる通行止めで、復旧の見通しが立たない。
相模湖と津久井湖の間にある。水資源の利用という目線でいえば、相模ダムと城山ダムの中間で役目を果たしている。
相模ダムと合わせて発電や水道用水の供給が機能するよう計画されたが、竣功は沼本ダムのほうが早い。相模川水系では最初のダムということになる。しかし、沼本ダムは城山ダムの建設によってできた津久井湖によって半ば水没してしまった。それゆえ、全貌を視界に収めるのがとても難しいダムになってしまった。
ダムとしての機能は今も生きていて、常時管理や点検もなされている。もっとも、盛大に水が放流されるというイメージにはほど遠いのは動画のとおり。
水位の低い夏場ならダムが見える可能性は高い。しかし、この場所は草深い。藪を漕いで進めるのは、5、6月のわずかな期間しかないのかもしれない。真夏になると、マムシも怖い。
ダムをかろうじて見下ろせる地点。この付近に管理施設があり、堤体に下りる通路もあるが、立ち入り禁止だ。水位が高い季節だと色が変わっているあたりまで水がある。水没してしまうわけだ。水が流れ落ちるわけでもなく、ダムの様子はうかがえなくなってしまう。
このあたりからダムを見下ろせるが、敷地に入ることはできない。
後日、三井用水取入所跡から沼本ダムに接近した。津久井湖の水位が下がる季節しか到達できない地点である。前の写真ではダムに向かって左上方から見下ろしていた。