津久井発電所

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発電所建屋小倉橋・新小倉橋付近から発電所が見える。
下流側には発電所からの放水口がある。
相模川の河原から発電所が見える
小倉橋から河原に下りると、放水口を間近に見られる。
放水口には2つの穴が穿たれている

以上はいつでも見られるポイントである。以下の施設内部での写真は発電所の見学会で撮影した。
見学コースの出発地点である相模川発電管理事務所から津久井分水池を通り、階段や急坂を下っていく。GPSの高低差は60m以上に達した。
ぐんぐん下る

津久井分水池から建屋の背面を見下ろす。どうやら手前側に増築されているようだ。
素っ気ない建屋の背面

発電所に近づく。送電線は細く見えるが、直径20mm程度あるそうだ。
送電線が上部の鉄塔に上がっている
送電設備には避雷針もある

効率よく送電するために変圧器で昇圧する。中央には建屋から出ている軌道があり、点検等の際に台車で搬出された機器が奥の斜面に設置されたインクラインで運ばれる。
変圧器

いよいよ建屋の内部に入る。奥が沼本ダムからの送水で発電している2号機、手前が城山ダム近くの津久井湖からの送水で発電している1号機である。それぞれの取水口は津久井分水池のページに掲載した。
1号機、2号機が並んで設置されている

建屋の天井には点検用のクレーンが設置されている。愛川第1発電所でも同様の設備を見た。
点検用のクレーン

発電所建屋の中には、すでに更新された運転開始時の設備の銘板が保管されている。面白いことに運転開始は2号機が先で昭和18(1943)年12月、1号機は2号機よりほぼ1年遅れの昭和19年10月に運転開始したという。発電機も水車も現在の設備に更新される21世紀まで稼働していたというから、たいした物持ちの良さである。
ところで、後から銘板の写真を見ていて発見があった。2号機の運転開始は昭和18年12月だというが、発電機の銘板には製造年が「1944」と記載されている。謎だ。
戦時中に建造された旧設備

発電機からの放水口、そして冒頭の写真で紹介した相模川の放水口に続くトンネル。このときは1号機のみの運転であった。
発電機からの放水
使用後の水を相模川に放流