- アクセス難度
- 装備:トレッキング
- 道路:山岳路、狭小区間
- 交通機関:あり
- 行動:40/100(山歩き、道標未整備、ヤマビル注意、徒歩2時間以上)
鍋割山への登山道から少しそれたところにある。アクセスは容易で、迫力もまずまずだ。
このミズヒ大滝、名前はよく出てくるのだが、実際に行ったという話はあまり聞かない。鍋割山への行き来の途中で「この沢の奥にミズヒ大滝があるよ」のように取り上げられる話ばかりなのだ。Google検索でも期間限定で最近の記事に絞ると、吐き出される結果はわずかになってしまう。
せっかくアクセス容易で見栄えもする滝であるから、経路がどうなっているか調査してきた。景色なら新緑や紅葉の季節が良いのだろうが、木の葉や草が枯れる真冬は見通しがきいて調査がやりやすい。
鍋割山へ行き来する途中に立ち寄れば、無駄がないと言えば無駄がない。しかし、滝というのはたいてい谷あいにあり、ミズヒ大滝もその例に漏れない。谷あいで光線条件のいい時間帯は限られてしまう。この記事の写真は2月2日の11時台に撮影している。同日の南中は11:55である。
昼ごろの順光なら、虹が架かっているカットの撮影も期待できる。
『山と高原地図』などでコースを検討すれば、鍋割山への途中でこの時間帯に滝に立ち寄ると、予定がかなり制約されてしまうことが分かる。山の上からの眺めはおしなべて午前中が良い。となると、登る途中で滝などに寄り道してモタモタするわけにはいかぬ。寄ってみたところで早朝の、まだ日が差していない時間帯になってしまう。いっぽう、鍋割山の帰りに立ち寄る場合、ミズヒ大滝への到着を昼前後に間に合わせるためには、相当早く出発する必要がある。
滝を楽しみたければ「鍋割山のついでに立ち寄る」ような計画はオススメできない。
今回のコースである。クルマがあれば表丹沢県民の森駐車場から歩くのが最短距離だ。ここから往復2時間。滝で1時間ぐらい遊んで合計3時間といったところだ。バスで行くなら大倉から歩くことになる。表丹沢県民の森駐車場からの場合に比べ。片道1時間前後歩く時間が長くなる。なお、帰りには黒竜の滝に寄り道した。その分の経路も含まれている。
鍋割山の方向に向かって、林道を進んでいく。指導標は要所要所に建てられているので、迷う心配はない。大倉からの西山林道と合流。左上の方に鋭角にカーブ。
林道終点。右側に止まっているのは鍋割山荘のクルマのようだ。一般車両がここまで入ることはできない。
林道終点のすぐ先で右に別れているのがミズヒ沢だ。「ミズヒの沢」という指導標にしたがって沢伝いに登っていくこともできるが、あんまり歩きやすくない。ちなみに写真奥の方に進むと、後沢乗越を経て鍋割山に至る。
看板の手前側、「火の用心」の横断幕のあたりから道が付けられている。ここからミズヒ沢の左岸(写真では右側。川は下流に向かって右側を右岸、左側を左岸という)を遡る。
こんな道を歩いていく。やや崩れたところがあったり、木が倒れていたりするが、これといって危険な箇所はない。一応整備はしてみたが、訪れる人が少ないので手入れが行き届かなくなってしまった道という感じだ。
いよいよ滝が見えた。
ミズヒ大滝への経路で最後の難関、というよりも唯一の難関は、滝壺に登るところだ。最初は滝の流れの真下あたりに見える岩をよじ登ろうとしたが、とっかかりがなくて断念。高さもありすぎた。
左岸、すなわち滝に向かって右側はこのようになっており、なんとか滝壺に上がれそうだ。
Google先生がアニメーションにしてくれた登っている様子。Google先生が加工しやすいよう、連写で撮影しておいた。いったんクリアした後で演出のために登っているわけだが。
右側の白っぽい木の枝はグラグラしており、つかまりながら登ることはできない。岩のとっかかりを探しつつクリアする。
落ちても死ぬような高さではないが、ケガはするだろうな。ロープを持参しても、使用するのに適当なところがない。雨上がりなどは滑って危険だろう。
お手軽なトレッキングの装備ではこのぐらいが限界。無理をしないようにしていただきたい。