明治9(1876)年から使用されている水源地である。国道16号線を挟んで山側には、明治35(1902)年に竣工したレンガの貯水池施設が残る。
桜の季節には、普段立入禁止の敷地内が開放される。2017年は3月25日~4月3日であったが、あいにく早すぎたようだ。
しかし、敷地内では明治41(1908)年竣工の浄水池も見どころだ。通常は駐車場からしか眺められないが、施設が開放される日には間近で観察できる。
側面の浮き輪がここのシンボルなのであろうか。
施設一帯の遠望。背後の森が水の源なのであろうか。丘の上は防衛大学校。
もともとの用途は横須賀ドックに給水すること。このトンネルが水を送るためのものだった。水源地が供用された当初は水道用の小さな断面だったが、現地の案内板によれば、明治16(1883)年に現在と同程度まで拡張されたという。
補強がなされているところが多いが、レンガがのぞいている。
トンネルは2本連続している。水道管を通すだけの用途だった完成時は1本にまとまっていたが、明治16年の改築時に2本に分割された模様だ。