道志川源流

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アクセス難度
装備:トレッキング
道路:山岳路、狭小区間
交通機関:実用不能
行動:40/100(山歩き、徒渉、道標未整備、クマ注意)


地形図に記された道志川の「源流」は、この地点になる。道志川は大河ではないにしろ知名度の高い川だと思うが、源流を訪ねた話はあまり見当たらない。
それなら確かめてこようというわけで、沼本ダム三井用水取入所跡の近くで相模川と合流し、神奈川県に大いなる水の恵みをもたらしている道志川の源流を探索した。

国道413号線を道志村から山伏峠に向かう。道志水源かん養林施設見学地を過ぎたところにあるヘアピンカーブが、道志川源流への入口だ。奥のガードレール左側の切れ目が、源流への取り付きになる。
山伏峠手前にヘアピンカーブがある

落ち葉に隠れているが、ガードレールの切れ目から源流に向かい階段が付けられている。源流観光の歩道が整備されているのか?
階段が整備されている

源流観光のためのものではなく、近くの稜線上に設置された送電鉄塔を管理するための巡視路であった。しかし、ほかに歩けそうな道もなく、立入禁止というわけでもないので、ひとまずはこの巡視路を遡る。
山梨県知事の許可を得て

国道413号線のヘアピンカーブから源流方向。右岸(向かって左側)に巡視路が続く。
国道からの眺め

巡視路からヘアピンカーブを見る。しばらくは整備された巡視路を歩く。
巡視路から国道を見返す

国道から5、6分で巡視路の分岐に到着する。この付近が地形図に示された「源流」である。
地形図に表示される河川は、「平水時の水流の幅が1.5m以上」という定義だそうだ。つまり、地形図上で川が途切れていたとしても、実際の流れはもっと上まで続いているのだ。ここでもやはり、まだ先まで流れは続いている。もちろん遡行を試みる。
巡視路は川を渡り対岸の尾根に登るものと、川の手前側を遡るものがある。前者は流れから離れていってしまうし、後者はすぐに崩れていて荒廃している。この先は危なっかしい源流の沢伝いに足場を見つけながら遡るしかない。
巡視路分岐

このような岩場をクリアしていく。左側にピンクのテープがあるが、崩壊してしまい半ば使い物にならなくなっている巡視路を示すものであろう。
岩場をクリア

12月にしては暖かい日だったが、日陰の氷は昼になっても解けない。
氷と沢
氷と沢

このようなところを歩いて行く。大けがをするほどの落差はないが河原の石は崩れやすい。苔生した石や倒木は滑りやすい。
渓流を遡る
苔でびっしりの倒木を足がかりにする

標高1140m付近で流れは分岐する。本川ほんせん(本流)は向かって左側の流れが多いほうであろう。
支川が分岐するこの地点である。

あの堰堤を越えることができなかった。少なくともロープが必要だ。残念ながら探索はここまでで撤収した。
今回は12月の水が少ない時季に探訪した。雪解けの季節や雨上がりには水量も増えて危険だろう。夏場は鬱陶しい草木にも難儀するかもしれない。
堰堤に行く手を阻まれた

道志水源かん養林施設見学地と同様、この源流を探索する際も駐車スペースは山伏トンネルの山中湖側になってしまう。